ミニマ シマパン

Echeveria minima Zimapan

基本情報

Crassulaceae(ベンケイソウ科)
Echeveria
学名
Echeveria minima Zimapan

分布

自生地に関する記録

KöhresがECHEVERIA minima, Zimapanという表記で種子販売しているミニマです。商品番号は5521です。ZimapanはHidalgo州の実在地名Zimapánに対応しますが、Köhres 5521の採集者、採集番号、正確な採集地点、標高、元標本は確認できていません。

本文/補足・記録

## 植物名

ミニマ シマパン

## 基本情報

・植物名:ミニマ シマパン
・Köhres流通表記:ECHEVERIA minima, Zimapan
・Köhres商品番号:5521
・基礎となる種:Echeveria minima J.Meyrán
・科名:Crassulaceae(ベンケイソウ科)

「ミニマ シマパン」は、Köhres(ケーレス)がECHEVERIA minima, Zimapanという表記で種子販売しているミニマです。

商品番号は5521です。

この5521はKöhresの商品番号であり、採集番号やfield number(フィールド・ナンバー/採集番号)ではありません。

## Zimapanとは

Köhresが使用する“Zimapan”は、Mexico(メキシコ)のHidalgo(イダルゴ州)に実在する地名Zimapán(シマパン)に対応します。

基礎種であるEcheveria minima J.Meyránは、Kew Plants of the World Online(キュー・プランツ・オブ・ザ・ワールド・オンライン/POWO)でHidalgo州をnative range(ネイティブ・レンジ/自然分布域)としています。

そのため、ZimapánはEcheveria minimaの自然分布州内に実在する地名です。

ただし、Hidalgo州にミニマが分布することと、Zimapánにミニマが分布することは同じ意味ではありません。

## 確認されているミニマの産地

Echeveria minimaのタイプ産地は、Hidalgo州のCañada lateral del Río Tula(リオ・トゥラの支谷), cerca del puente de Tasquillo(Puente de Tasquillo〔プエンテ・デ・タスキリョ〕付近)です。

ホロタイプはMEXU T110023で、Felipe Otero(フェリペ・オテロ)が1967年3月に採集した材料に基づきます。

また、Hidalgo州El Arenal(エル・アレナル)、Actopan(アクトパン)南方からは、J. Reyes 6963、MEXU 1362352という確実な標本記録があります。

この標本は2011年に標高2492mで採集され、2026年のTAXON論文の分子系統解析にも使用されています。

## Zimapánとの関係

Köhresが、ECHEVERIA minima, Zimapanという名称で種子を販売していることは公式資料で確認できます。

一方、今回確認した標本資料や2026年のTAXON論文では、Zimapán産のEcheveria minimaまたはBalbinaea minimaを直接裏付ける確実な標本記録は確認できていません。

2026年のTAXON論文にはZimapánという地名自体は登場しますが、確認される標本にはBalbinaea bifidaやBalbinaea semivestitaなど別種のものが含まれます。

これらをミニマのZimapán分布の証拠として使用することはできません。

そのため、tanitanien植物図鑑では、「Zimapan表記でKöhresから流通するミニマ」として扱います。

「Zimapán産のミニマ」や「Zimapán採集系統」とは断定しません。

## Köhres 5521の由来

Köhres公式資料から確認できるのは、ECHEVERIA minima, Zimapan、商品番号5521という販売情報までです。

元となった植物のcollector(コレクター/採集者)、採集番号、field number、採集年、正確な採集地点、座標、標高、herbarium voucher(ハーバリウム・バウチャー/証拠標本)は確認できていません。

また、Köhres 5521の種親が実際にZimapánで野生採集されたことを直接示す資料も確認できていません。

したがって、地名の表記だけから具体的なprovenance(プロヴェナンス/来歴)を推測することはしません。

## Puente Tasquilloとの違い

Köhresでは、Zimapanとは別に、ECHEVERIA minima Puente Tasquilloという商品も販売しており、商品番号は8164です。

Puente de Tasquilloは、Echeveria minimaのタイプ産地記載に直接登場し、同地域から複数の標本記録も確認されています。

一方、ZimapánについてはKöhresの流通表記と実在する地名との対応は確認できますが、今回の調査ではミニマそのものの確実なZimapán標本を確認できていません。

そのため、Puente TasquilloとZimapanを同じ証拠レベルの産地系統として扱うことはしません。

## 分類上の位置づけ

Zimapanは、今回確認できた範囲では植物学上のvariety(バラエティ/変種)、subspecies(サブスピーシーズ/亜種)、forma(フォルマ/品種)、cultivar(カルティバー/栽培品種)として正式に記載された名称ではありません。

そのため、Echeveria minima var. ZimapanやEcheveria minima ‘Zimapan’などの名称は使用しません。

基礎となる植物は、Echeveria minima J.Meyránです。

2026年には、Balbinaea minima (J.Meyrán) L.E.Cruz-López, comb. nov.という正式な新組合せが発表されています。

IPNIでもEcheveria minimaをBalbinaea minimaのbasionym(バシオニム/基礎異名)として登録しています。

一方、POWOでは2026年現在もEcheveria minimaをaccepted speciesとして扱っています。

Zimapanという表記は、この分類変更とは別の地域名を伴う流通表記です。

## 確認できていないこと

Köhres 5521について、採集者、採集番号、field number、採集年、正確な採集地点、標高、野生生育環境、元標本は確認できていません。

また、Köhres 5521がZimapánの野生個体群から得られた植物に由来することや、Puente Tasquillo系統との遺伝的・形態的な違いも確認できていません。

現在流通しているすべてのZimapan表記株が同一起源であることも確認できていません。

## 関連する原種 Echeveria minima

ミニマ シマパンの基礎となる植物は、Echeveria minima J.Meyránです。

ミニマ本種の原記載、タイプ標本、分布、2026年に発表されたBalbinaea minimaへの新組合せについては「ミニマ」の図鑑記事で扱います。

出典・参考資料

  • Köhres Kakteen — ECHEVERIA minima, Zimapan, item 5521
  • Köhres Kakteen — ECHEVERIA minima Puente Tasquillo, item 8164
  • Cruz-López et al. (2026). TAXON — Balbinaea minima (J.Meyrán) L.E.Cruz-López, comb. nov.
  • UNAM / MEXU — MEXU T110023
  • UNAM / MEXU — MEXU 1362352
  • Kew Plants of the World Online(POWO)— Echeveria minima J.Meyrán
  • International Plant Names Index(IPNI)— Echeveria minima J.Meyrán / Balbinaea minima (J.Meyrán) L.E.Cruz-López
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