Echeveria minima
基本情報
- 科
- Crassulaceae(ベンケイソウ科)
- 属
- Echeveria
- 学名
- Echeveria minima
- 命名者・著者引用
- J.Meyrán
- 記載年
- 1968
分布
- 原産国
- Mexico(メキシコ)
- 州・地域
- Hidalgo(イダルゴ州)
- 具体的産地
- Cañada lateral del Río Tula, cerca del puente de Tasquillo, Hidalgo, Mexico
- 標高
- 2492m(MEXU 1362352 / El Arenal)
自生地に関する記録
本文/補足・記録
## 植物名
ミニマ
## 基本情報
・植物名:ミニマ
・学名:Echeveria minima J.Meyrán
・科名:Crassulaceae(ベンケイソウ科)
・属名:Echeveria
・命名者:J.Meyrán
・記載年:1968
Echeveria minima J.Meyránは、Jorge Meyrán(ホルヘ・メイラン)によって1968年にCactáceas y Suculentas Mexicanas 13:47で記載されました。
Kew Plants of the World Online(キュー・プランツ・オブ・ザ・ワールド・オンライン/POWO)では、2026年現在もEcheveria minimaをaccepted species(アクセプテッド・スピーシーズ/受容されている種)として扱っています。
## Minimaという名前
“minima(ミニマ)”は、この植物が非常に小型であることに由来する名称です。
International Crassulaceae Network(インターナショナル・クラッスラシー・ネットワーク/ICN)では、原記載に基づき「植物の小ささに由来する名称」と説明されています。
原記載ではロゼット径20〜40mmとされ、2026年の分類研究では最大約6cmとされています。
## 分布
POWOではnative range(ネイティブ・レンジ/自然分布域)をMexico(メキシコ)のHidalgo(イダルゴ州)としています。
タイプ産地は、Cañada lateral del Río Tula(リオ・トゥラの支谷), cerca del puente de Tasquillo(Puente de Tasquillo〔プエンテ・デ・タスキージョ〕付近), Hidalgo, Mexicoです。
また、タイプ産地周辺だけでなく、Hidalgo州El Arenal(エル・アレナル)にも確実な標本記録があります。
2011年に採集されたJ. Reyes 6963、MEXU 1362352は、Actopan(アクトパン)南方のEl Arenalで採集されたもので、標高2492m、Matorral xerófilo(マトラル・セロフィロ/乾生低木植生)の環境として記録されています。
ただし、この2492mは一つの具体的な標本採集記録であり、ミニマ全体の標高範囲を示すものではありません。
タイプ産地の正確な標高は今回確認できていません。
## タイプ標本
・Holotype(ホロタイプ/正基準標本):MEXU T110023
・catalog no.:110023
・採集者:Felipe Otero(フェリペ・オテロ)
・採集番号:s.n.(番号なし)
・採集時期:1967年3月
・タイプ産地:Cañada lateral del Río Tula, cerca del puente de Tasquillo, Hidalgo, Mexico
タイプ引用には、ex Hort. J. Meyránと記載されています。
これは、Meyránの栽培下を経た材料であることを示しています。
ただし、Felipe Oteroが採集した植物がどのような経路でMeyránのもとへ移り、どの程度の期間栽培されたのかまでは今回確認できていません。
## ISI 1014
ICNでは、Echeveria minimaが1977年にInternational Succulent Introductions(インターナショナル・サキュレント・イントロダクションズ/ISI)のISI 1014として配布されたことが記録されています。
一方、Huntington Botanical Gardens(ハンティントン・ボタニカル・ガーデンズ)が2022年に扱ったHBG 141108については、過去のISI 1014に由来する可能性が示されているものの、provenance(プロヴェナンス/来歴)には不確実性があり、DNA fingerprinting(ディーエヌエー・フィンガープリンティング/DNAによる個体識別)なしには確認できないとされています。
これはISI 1014そのものの由来が不明という意味ではなく、現在のHBG 141108と1977年配布株との直接的な同一性が確認できないという問題です。
## 2026年の分類変更
2026年にTAXONで発表された分類研究では、新属Balbinaea(バルビナエア)が正式に記載され、Echeveria minimaは同属へ移されました。
正式に発表された新組合せは、Balbinaea minima (J.Meyrán) L.E.Cruz-López, comb. nov.です。
basionym(バシオニム/基礎異名)は、Echeveria minima J.Meyránです。
この変更は単なる分類上の提案ではなく、2026年に正式なnew combination(ニュー・コンビネーション/新組合せ)として発表されています。
IPNIでもEcheveria minimaをBalbinaea minimaのbasionymとして登録しています。
## Balbinaeaでの位置づけ
2026年の研究では、Balbinaea minimaはBalbinaea ser. Secundaeに配置されています。
同じグループに含まれるBalbinaea secundaとよく似ますが、ミニマは著しく小型であることが重要な違いとして示されています。
研究では、B. minimaは最大約6cm、B. secundaは最大約20cmと比較されています。
また、生物地理的にはSierra Madre Oriental(シエラ・マドレ・オリエンタル)最南端とTransmexican Volcanic Belt(トランスメキシコ火山帯)の境界地域に知られる植物として整理されています。
## 現在のデータベース間差異
2026年現在、この植物の扱いには主要資料間で違いがあります。
TAXON 2026では、Balbinaea minima (J.Meyrán) L.E.Cruz-Lópezが正式なcomb. nov.として発表されています。
IPNIでは、Balbinaea minimaへの新組合せ関係を登録しています。
SNIBでは、Balbinaea minimaをacceptedとして採用しています。
一方、POWOではEcheveria minima J.Meyránをaccepted speciesとして採用しています。
そのため、tanitanien植物図鑑では「現在の唯一の正式学名はBalbinaea minima」とは扱いません。
2026年にBalbinaea minimaという正式な新組合せが発表され、SNIBでは採用されている一方、POWOでは現在もEcheveria minimaをacceptedとしているという資料上の差をそのまま記録します。
異名・旧学名
- Balbinaea minima (J.Meyrán) L.E.Cruz-López
出典・参考資料
- Meyrán, J. (1968). Echeveria minima. Cactáceas y Suculentas Mexicanas 13:47–50, 62, [64], figs. 27–30, 40.
- International Plant Names Index(IPNI)— Echeveria minima J.Meyrán / Balbinaea minima (J.Meyrán) L.E.Cruz-López
- UNAM / MEXU — MEXU T110023
- UNAM / MEXU — MEXU 1362352
- International Crassulaceae Network(ICN)— Echeveria minima
- TAXON (2026) — Balbinaea minima (J.Meyrán) L.E.Cruz-López, comb. nov.
- Sistema Nacional de Información sobre Biodiversidad(SNIB)— Balbinaea minima
- Kew Plants of the World Online(POWO)— Echeveria minima J.Meyrán
- Huntington Botanical Gardens — HBG 141108 / ISI 1014